がんばらない暮らし研究所
50代からの、軽やかに生きるヒント
親のこと

親に「運転をやめて」と言えますか? 生活の不便さも考えると難しい問題

高齢の親の運転、心配ではありませんか?

でも、地方だと免許がない生活は不便。
住んでいる場所によっては、スーパーやドラッグストア、コンビニも遠いです。
公共交通機関の本数は少なく、タクシーも少ない。

「運転しないで!」といっても、生活のためにはなかなかやめられないのが現状です。

先日も両親とともに税務署に81歳の父の運転で行きました。
母とは電車で行こうと話していましたが、電車やバスに乗るのが面倒な父がどうしても車で行くといいはり、車で行くことになりました。

行きも帰りも問題なく、父は運転していましたが、駐車場ではちょっとだけ苦戦。
昔は、そんなことはなかったのに、やはり高齢になり、運転能力が落ちているようです。

母の免許更新「高齢者講習」の話

私の母(77歳)も日常的に運転をしています。
買い物や病院、畑などほぼ生活圏内の移動だけですが、それでも車は欠かせません。

先日、母の免許更新がありました。

70歳を過ぎると「高齢者講習」を受ける必要があり、また75歳以上だと「認知機能検査」もあります。
「高齢者講習」では、実技指導もあり、実際に運転をする必要もあるそうです。

その日、高齢者講習は母を含め75歳以上の方が11人が参加したそうです。
最初に行った「認知機能検査」で1人抜け、「実技指導」で2人抜け、最終的にその日に免許更新できたのは8人だったとのこと。

母も今回は更新できたけれど、「次は無理かも」と言っていました。

こうやって、公に他から運転を評価されて、「免許更新できませんよ」と言われたら運転はやめざるを得ません。

だけど、免許更新はできても、高齢の親をもつ子たちからすれば、「もう運転やめた方がいいんじゃないの」と思ってしまうもの。

母が一緒に受けた人の中にも、「子供たちから運転はやめろと言われている」という方がいたそうですし、母の友人たちもそういわれている人が何人もいるようです。

子の立場とすると、運転しなければ、生活は不便になるのはわかっているけれど、「もしも何かがあったら・・・」とやはり思ってしまうのですよね。

母も免許更新はできたものの、時々、道を間違えたりすることが出てきました。

私を私の家まで送っているのに、友人の家に行こうとしてしまったことが何度かあります。
なお、私の家と母の友人の家は近所で、母はよく母の友人を家まで送っています。
話しながら運転をしていたので、注意がそれてしまったのが原因ですが、若いころにはほとんどなかった間違いです。

高齢になると、あれこれ一度に考えたりすることが難しくなるのかもしれません。

運転をやめたくても代替手段が少ない

今年中に、両親は引っ越しすることが決まっており、引っ越し先は、徒歩圏内にスーパーやドラッグストアなどがある場所を希望しています。

引っ越し後は、できるだけ運転をしないようにしたいと母は考えているようです。

とはいえ、車があるとやっぱり便利なので止められないのでは、とも思います。
それに、運転しなくなり、行動範囲が狭くなることで、老化が進んでしまうのではという心配もあります。

そうはいっても、いつまでも運転するのも心配。

代替交通手段があればいいですが、バスはここ数年でますます本数が少なくなり、タクシーもコロナを期に減りました。

用事があるときに、私や弟が送ればいいのかもしれませんが、いつもいつも予定が会うわけではありません。
そもそも私は運転が苦手で、できれば運転したくないです。

「運転しないで」といいたくても、地方では、運転をやめたら生活が不便になるのは目に見えているので、なかなか言いづらい面もあるのですよね。

運転しない生活の不便さを軽減できることを考える

生活が不便になることを考えると、免許更新できなくならない限り、なかなか止めるのが難しい高齢者の運転。

運転するなら、「夜間の運転はやめる」「遠出をしない」など、少しでも安全に乗る工夫をしてもらいたいと思います。

車を買い替えることができるのなら、「運転支援システム」がついた車にするとか。

今後は、親もますます年を取るわけなので、代替手段についてももっと考えていく必要があるのかもしれません。

送迎の分担を考えたり、ネットでの買い物を勧めたり。

ただ「運転をやめて」といっても、生活が不便になるから、やめるのはなかなか難しい。
だから、生活の不便さが軽減できる方法も考えていく必要があるのかなと思います。

皆さんのご家庭では、親の運転についてどのように考えていますか?