がんばらない暮らし研究所
50代からの、軽やかに生きるヒント
伊豆暮らし

年をとったら田舎で暮らす?都会で暮らす?私の考え

年をとったら田舎で暮らしたいですか?都会で暮らしたいですか?

私は、都会で暮らしたい派です。

夫の友人と話しているときに、私が「将来は東京で暮らしたい」というと、「俺なんて、年取ったら、田舎に暮らしたいと思うけどな」とちょっと意外そうにされました。

私の今の住まいは、静岡県の伊東。
伊東は人口6万人くらいで、すごい田舎でもないですが、都会ではありません。

伊東での暮らしも楽しいですが、それでも高齢になったらもう少し都会暮らしたい。
地方の小都市に暮らしているからこそ、そう思うのです。

車がないと不便な地方暮らし

私と夫は、以前は東京で暮らしていました。
東京駅まで最寄駅から30分以内の便のいいところ。

それが3年前、夫の転職で、私の地元の伊東に引っ越しました。
田舎暮らしがしたくて移住をしたわけではありません。

それでも私は、地元なので伊東は暮らしやすいです。
夫は東京も恋しいようですが、伊豆の暮らしも楽しんでいるようです。

ゴルフ場は近いし、釣りも行けるし、温泉も毎日入れる。
伊豆だからこその東京とは違う楽しみがあるのです。

また、今の住まいは、スーパーやドラッグストアなどが徒歩圏で、日常の食料品や日用品の買い物には不便がありません。
駅も歩いて行けるので割といい立地です。

地方の小都市だからと言って、普段の暮らしはそんなに不便はありません

でも、東京では楽しめたものが気軽に楽しめなくなったものもあります。

例えば、外食。

ファミレスや回転ずしチェーンはあるけど、丸亀うどんや餃子の王将はない。
マクドナルドはあるけど、スタバやドトールはない。
東京ではよく見るお店でも、伊東にはないお店はたくさんあるのです。

オシャレな洋服屋はほどんどないし、ゴルフ場はあってもゴルフショップはなく、車で1時間かけて買いに行きます。

バスや電車の本数は少なく、車がないと移動が不便です。
不便なのでみんなが車を使いバスに乗らないので、さらにバスの本数が減って、最近、ますます不便になっています。

田舎の暮らしは、楽しいこともあるけれど、不便なこともそれなりにあるのです。

田舎暮らしの生活費は安くない

また、田舎は都会に比べて、生活費が安いと思っている人もいますが、そうでもありません。

確かに、住居費は東京などの都会に比べると安いです。
引っ越し前に住んでいた東京のマンションは、1DKで家賃10万円をこえていました。
現在は、1LDKで家賃は半分程度。

親族から借りているので、少し安めなのもありますが、それでも伊豆なら10万円も出せばかなり広くいい家が借りられます。

住居費は安いですが、地方生活では車が必要です。
そのため、車にかかる費用が発生します。

食費は、東京暮らしと変わりません。
野菜をもらったりすることはありますが、食料品のほとんどはスーパーで購入します。
スーパーの食材は、東京と値段は変わりません。
むしろ、東京の方が安いものもあります。

外食も東京の方が安くて美味しいお店が多いです。
お店の数が都会とは違うし、リーズナブルなお店は多くないです。

田舎暮らしは、都会暮らしと比べて、それほど生活費が安いわけでもないのです。

ただ、都会のようにいろんなお店が少ない分、物欲が刺激されず、お金は使わないかもしれません。

私が高齢になって都会で暮らしたい理由

今は伊東での暮らしにそれほど不便は感じていませんが、やはり将来は都会で暮らしたいと考えています。

それは、「移動には車がないと不便なこと」と「大きな病院が遠いこと」が理由です。

日常の買い物は徒歩で行けます。
それでも、重いものや大きいものは車で買い物に行きます。
買い物以外でも、何かと用事で出かける時に、車に頼っています。

それは、バスや電車の本数も路線が少ないためです。
電車は1時間に2本だし、バスも本数がどんどん減っています。
最近は、タクシーの台数も減っています。

街の人口は年々減少しているため、公共交通が今よりも便利になることもないように思います。

今は車に乗れるからいいけれど、高齢になったときにどうだろうか?
いくつまで車の運転ができるだろうか?

運転ができないととても不便になるのが、「病院」です。

高齢になってくると、病院にかかることが増えてきます。
市民病院やクリニックは街にありますが、難しい病気になると市外の病院に行くことになります。

がんなどの治療は、多くの人は伊豆長岡にある総合病院の「順天堂大学病院」にかかります。
そこまでは、車では1時間弱ですが、電車だと2時間かかります。
直通バスは1時間程度ですが、本数が少なく、診察時間によっては帰りのバスに間に合わないこともあります。

公共交通機関だと不便なので、車で行く人も多いですが、体調が悪ければ運転はできません。
とはいえ、バスや電も時間がかかり、やっぱり大変なのです。

また、多くの人が順天堂大学病院に行くため、病院はいつも混んでいます。
行きかえりにも時間がかかるし、待ち時間も多いしで、診察を受けるのは1日仕事と言われています。

こういう、交通や病院事情があって、私は年をとったらもう少し便利な都会で暮らしたいと思うのです。

とはいえ、あと20年ある

子どもがいてサポートが受けられたら、また別かもしれません。
でも、私たち夫婦には子供はいません。

また、お金を払ってサービスを受けるにしても、田舎では人が少なく、サービスの充実度は都会に比べると低くなります。

私の住んでいる伊東市は、伊豆半島の中でも人口が多い街です。
さらに人口が少ない街は、もっと車が必要だし、クリニックの数も少なかったりします。

まだまだ元気な60代から70代前半までは、田舎暮らしも楽しめると思います。
個人差はありますが、75歳を過ぎて後期高齢者となると、田舎暮らしもなかなかに大変じゃないかなと思います。

とはいえ、今後、いろいろな技術が開発されて、世の中の状況は変わるかもしれません。

車は自動運転が主流になるかもしれないし、介護や家事にもロボットが活躍しているかもしれない。

そうなれば、高齢になっても車の運転の心配もなくて、地方暮らしも便利になるかもしれません。

私が70代になるまであと20年近くあります。
世の中の状況を見ながら、老後をどこで過ごすのかをじっくり考えていこうと思います。