親の確定申告がハードモードに。税務署の相談は10分、税理士に頼むと30万円でした
私は10年ほど、実家の確定申告の書類を作っています。毎年それほど大変ではなかったのですが、実家が公共事業で土地を売ることになって、一気に難易度が上がりました。
税理士にお願いしたいけれど、父が動いてくれない。そこで、両親を連れて税務署の相談に行きました。結果、悩んでいたことは10分で解決しました。
その後、市の無料税務相談で税理士にも聞きました。依頼すると30万円くらいとのことでした。
前半は2025年の記録、後半にその後を書き足しています。
10年、親の確定申告をしています

実家は不動産収入があるので、確定申告が必要です。私自身が確定申告をしていた時期に、ついでに実家の分も作って以来、私が実家の確定申告担当になっています。
父母の二人分ですが、複雑な内容はないので、それほど大変ではありません。国税庁の確定申告書等作成コーナーで、指示どおりに数字を入力していくだけです。
一昨年までは、父が必要な数字をある程度まとめておいてくれたので、二人分でも数時間で終わっていました。去年は、父が数字をまとめず、必要な書類だけが出されている状態でした。少し時間はかかりましたが、難しいことはありません。ただ、父も年をとって、数字をまとめる作業が面倒になったんだなぁと感じました。
公共事業で土地を売ることになって、ハードモードに

ところが、その年の確定申告は事情が違いました。
実家が公共事業に協力して、土地を売却する契約をしたのです。土地を売るために建物も取り壊し、引っ越すことになります。それにかかる費用の一部(補償金)が、その年に実家へ入ってきました。
お金が入ってきたのなら、確定申告が必要です。しかも、公共事業に協力して土地を売った場合は税金の特例が受けられます。
でも、その特例をどう適用するのか。お金が入ったのは去年だけれど、取り壊しや引っ越しの代金が発生するのは今年。これはどう計上するのか。分からない。
これはもう税理士案件でしょう、と思いました。
税理士に頼みたいのに、父が動きません
親に「税理士に相談して」と伝えたのですが、父からは「おまえにやってほしい」との返事。
なぜ税理士に相談しようとしないのか。昔、自営業をしていたころにお世話になった税理士がいるのだから、その方に聞けばいいのに。私が思うに、父は連絡して相談すること自体が面倒なのです。母も、父がそう言うならという感じ。
私が連絡してもいいのですが、依頼主は父母になるので、親が納得しない限り頼めません。
自分でできないことはない、とも思いました。ただ、私は税の専門家ではないので、間違える可能性もありますし、間違えなくても損をする可能性が高い。税理士なら、無駄に多く払わなくて済むように計算してくれるでしょうが、私にはそれができません。
税務署に相談すれば、特例のことや書類の書き方は教えてくれます。でも、得になる方法を教えてくれるわけではありません。次の家を買って引っ越すための大切なお金です。少しでも税金は少なくして、使えるお金を多く残したい。
「なぜ私がやらなければ」と思ってしまう
正直に書くと、この作業がとても面倒でした。当時は仕事も忙しく、時間と気持ちに余裕がなくて、丸投げしてくる親にイラッとしてしまいました。
親も高齢だし、やってあげないと後々もっと面倒なことになるかもしれない。そう思ってやるのですが、「なぜ私がやらなければいけないのだ」とも思ってしまうのです。
ここで頑張ったところで、新しい家に私は住みません。新しい家は二世帯住宅にして弟夫婦が一緒に住むので、将来的には弟名義になります。それなら弟がやればいいのに。頑張っても私には何も残らないのになぁ、とついつい思ってしまう。
遺産が欲しくてやっているわけではありません。そもそも、そんなに残るほどの家でもありません。それでも、こういうことがあると「頑張った私に何もないなんて」という思いが頭をかすめます。
相続で兄弟姉妹が揉める気持ちが、ちょっと分かったような気がしました。お金の問題ではなくて、自分の親への貢献度を認めてもらえていないのが悔しいんですよね。
税務署の相談は、LINEで予約できます

そこでまず、税務署に相談に行くことにしました。確定申告の時期には、税務署が相談会場を開いてくれています。
相談の予約は、国税庁のLINE公式アカウントから取れます。さっそく予約を入れました。
これが正解でした。予約して行ったのでほとんど待ちませんでしたが、当日受付は1時間待ちだったのです。相談は無料で、枠は30分。税務署に行くのが難しい人には、電話相談もあります。
ちなみに、行く日までに毎日のように申告方法を調べて、疑問点を書き出して準備しました。調べれば調べるほど分からなくなって、気持ちが重くなっていきました。
相談は、10分で終わりました
確定申告の期間はまだ始まっていないのに、税務署にはすでに相談会場ができていて、相談者が途切れることなくやってきていました。確定申告で困っている人、多いんですね。
相談会場は、基本的に立ったままでした。待っている間は椅子に座っていますが、相談のときは椅子のないテーブルの前に呼ばれます。立ったまま相談をして、パソコンやスマホで申告のサポートをしてもらう形です。
この日のために作ってきた資料を出して説明します。相談時間が30分しかないので、つい早口に。そして、1つ目の質問が終わったところで、今年の分はすべて解決しました。
結論は、今年は補償金の申告はなし。申告は、補償金を全額受け取ってからでよいとのことでした。今年申告する必要がないので、細かい疑問ももろとも解消です。
30分の枠が、10分程度で終わりました。申告そのものがなくなったわけではないので問題の先送りではありますが、今の心配がなくなっただけで、もう嬉しくて仕方ありませんでした。
たった10分のために両親に来てもらったのは申し訳ない気もします。でも、相談に来なければ「今年は申告しなくていい」ということさえ分からなかったのです。
——ここまでが、2025年の話です。ここからは、その後どうなったかを書きます。
土地を引き渡して、補償金は全額受け取りました
その後、実家の建物の取り壊しも終わり、土地を引き渡しました。そして2026年、残りの補償金が振り込まれ、全額を受け取りました。
ということは、いよいよ申告です。全額を受け取った年の分を申告するので、2027年の確定申告で出すことになります。先送りにしていた問題が、そろそろ順番を迎えます。
市の無料税務相談で、税理士に相談しました

そこで、市の無料税務相談に行ってきました。税理士に無料で相談できるものです。税務署の相談とは別に、こういう窓口があります。
そこで聞いたことが2つ。
ひとつは、税理士に頼むなら、秋ごろまでに動いたほうがいいということ。申告の直前に駆け込んでも間に合わない、ということなのだと思います。
もうひとつは、費用です。そのとき相談した先生に依頼した場合、30万円くらいかかるとのことでした。ただし、依頼料は税理士によって違うそうです。
金額を聞いて、正直ひるみました。でも、間違えて損をする金額や、私がこの先何十時間も調べる労力を考えると、頼む価値はあるのかもしれません。
昔お世話になった税理士には、断られました
それならばと、父が自営業をしていたころにお願いしていた税理士の先生に電話をしてみました。事務所が近いですし、実家のことも分かっているはずです。
ところが、「年なので、新しい依頼は受けていない」と断られました。
そうですよね。父が現役だったころの先生ですから、その先生も年を重ねています。親の代のつき合いは、そのまま引き継げるとは限らない。これは考えていませんでした。
今は、母の友人が何度かお願いしている税理士さんに、相談に行く予定です。
今年の申告は、紙で出しました

補償金とは別に、実家は毎年の申告も必要です。今年も私がやりました。
私は自分の分をスマホで申告してとても便利だったので、親の分もスマホでやりたいと思っていました。でも、親がマイナンバーカードの暗証番号を覚えているかどうか。それを確認するのが大変そうだったので、今年も紙で提出しました。
便利な方法があっても、高齢の親の分となると、そこまでたどり着くのに一手間あるのですよね。
悩んだら、早めに聞いたほうがラクです

この件で分かったのは、ひとりで調べ続けるより、聞ける場所に早く行ったほうがラクだということです。
1週間悩んだことが、税務署では10分で片づきました。税理士に頼むかどうかも、市の無料相談に行ったことで、費用と動くべき時期がはっきりしました。どちらも無料です。
確定申告で分からないことがあったら、税務署の相談や、自治体の無料税務相談を使ってみてください。悩んでいる時間のほうが、もったいないと思います。
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