がんばらない暮らし研究所
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親のこと

義父の葬儀で予算オーバー!親のために今からできること

今週末、夫のお父さんの3回忌で大阪に行きます。

義父が亡くなったのは2年前の元旦。
葬儀は、家族のみで行いましたが、その費用が思った以上にかかりました。

お通夜なしの家族葬でもこんなにかかるのか!ととても驚きました。

私の両親も夫の母も健在ですが、高齢です。
義父のお葬式を通して、その日のために資金を準備しておく必要があるなと思いました。

今回は、家族葬のお葬式の費用について私の経験談を書いていきたいと思います。

その日は突然やってきた

義父が亡くなったのは、2年前の元旦です。

私と夫は、年末年始に大阪に帰省していましたが、ちょうど大阪から伊豆の家へ帰っている途中で「危篤」との連絡を受けて大阪に引き返しました。

義父は、もう何年も介護が必要な状態ではありましたが、命にかかわるような状態ではありませんでした。
12月30日に義実家を訪れた時も、普通に過ごしていました。
この時は、誰もが2日後に亡くなるとは思っていませんでした。

それが、12月31日に熱が出て、念のために入院。
その翌日の1月1日に、容体が悪くなり、その夜に亡くなりました。

まさか亡くなるとは思っていなかったので、1月1日の午前中には義母は義父のために洋服も買っていました。

私と夫は、伊豆の自宅に帰る途中に、危篤の連絡を受けて引き返して病院に行きました。

2日前には、全く予測していかなったことで呆然としました。

家族葬でもこれだけかかった!

病院で亡くなると、家族が葬儀屋に連絡して、ご遺体を引き取りに来てもらう必要があります。
病院は葬儀屋を紹介してくれたりはしないので、葬儀屋を探すところから自分たちで行います。
そして、病院はできるだけ早く引き取りに来てほしいと考えているようです。

夫と義妹とでネットで葬儀屋を探し、連絡をしたのですが、1件目が「折り返し連絡します」と言われて、折り返しの電話を待っていましたが一向に連絡がこない。
ということで、2件目に大き目の葬儀社に連絡をして、来てもらいました。
この時は、もう夜中になっていました。

私は、この辺のやり取りの時は、ホテルに帰っていたため、実際は聞いただけです。

この日は、夜中だったため、翌日、葬儀社で葬儀の打ち合わせがありました。
これには、私も出席。一緒に話を聞きました。

どのプランにするか?オプションはどうするのか?などを決めていきます。
義母は、息子と娘に任せたから決めてほしいという感じ。

そうして、話を進めていき、お通夜なしの家族のみの告別式と出棺式を行うプランにしました。

葬儀社の建物内で、告別式を行い、ご遺体を火葬場に運んでもらって、火葬してもらう。
火葬が終わるまで、葬儀社の方がついて、お世話をしてくれます。

このプランがなんと約45万円ほど!
ここまでは、まあ、想定内。

今回はここにエンバーミング代20万円越えが加わり、その他もろもろも含めて、費用は税込みで70万円をこえました!!

エンバーミングというのは、ご遺体に保全・修復・消毒などを行うものです。

なぜ、エンバーミングをしたのかというと、1月1日に亡くなったため、火葬できるまでに時間が空いてしまうため、ご遺体の腐敗などを防ぐ必要があったからです。

大型連休の時などは、火葬場が休みで、その間に順番待ちとなり、火葬までに待つことになるのです。

エンバーミングではなく、ドライアイスで安置するという方法もあります。
1,2日間であれば、それが普通だと思います。

しかし、今回は、1月1日に亡くなって、火葬は1月7日なるということ。
ドライアイスでの安置には1日3万円程度の費用が掛かるとのこと。
1日3万円で6日間で18万円。それにプラスお湯かん代で計20万越え。

それなら、臭いも防いで見た目もきれいにしてくれるエンバーミングの方がいいのではということになりました。

そんなわけで、通夜なしの家族葬+エンバーミングのプランで合計約70万円

説明の最後に、喪主となる義母が書類を確認してサインする時点になり、金額を見て「こんなん払えんわ!」と思わず声をあげてしまったほど。

説明前には、夫・義妹・義母の間では、義母30万円・夫10万円・義妹10万円と相談していました。
が、実際は70万円!完全なる予算オーバー!!

1月1日に亡くならなければ、予算内だったかもしれないのに。
とはいえ、人はいつ亡くなるかはコントロールできません。

結局のところ、私たち夫婦で70万円を出すことにしました。

葬儀代以外にもお金はかかる

私たちで出すことにしたのは、義母の手元にお金を少しでも多く残してあげたかったからです。

もともと義母が30万円出す計画でしたが、それを使ってしまうと、今度義母に何かあったときに使えるお金が無くなってしまわないのか。

私たちは、まだ現役世代なので、働けば何とかなります。
けれど、義母の収入は年金のみ。

何かあったときのお金は多い方が安心です。
そんなことから、私たちで葬儀代金を払うことにしました。

葬儀は70万円でしたが、その後に納骨をするときにも50万円ほどかかり、また法事も1周忌と今回の3回忌でそれぞれ5万円かかりました。
合計で130万円です。

ちなみに、義父の葬儀ではお坊さんは呼びませんでした。
お坊さんを呼んで、読経をあげてもらうとそれにも代金が発生します。
さらに費用はアップするわけです。

私たちが負担したのは、70万円と法事2回分10万円の計80万円。
なかなかの金額ですよね。でも、それは仕方のないこと。

ただ、いままで親の葬儀代金のことなんてなくて、葬儀ってこんなにお金がかかるものなんだなと目の覚めるような思いがしました。

葬儀代の相場は

お葬式の費用の相場を調べてみました。

家族葬の場合の費用相場は30〜100万円、平均は約105.7万円だそうです。
内訳としては、葬儀一式費用が約75万円(火葬料金込み)、飲食接待費用が約11万円、寺院(宗教者)手配費用が約23万円。

家族だけのお葬式でもこれだけかかります。
一般葬だとさらにかかり、平均費用は約161.3万円。

最近の調査によると、葬儀費用の総額の全国平均は約118.5万円だそうです。
内訳は以下の通りです。

  • 基本料金(斎場利用料、火葬料、祭壇、棺、遺影、搬送費など):75.7万円
  • 飲食費(通夜振る舞い、精進落としなど):20.7万円
  • 返礼品費(香典に対するお礼の品物):22.0万円

プランや参加人数などにより、金額は変わります。
最低限でも数十万円はかかることになります。

急にこの金額が必要となったら慌てますよね。
だからこそ、今から準備をしておく必要があると思うのです。

親が準備してくれていたとしても

これから、私の両親と義母、その日がいつかは訪れます。

「自分の葬式代は準備している」と親は言うかもしれません。
それでも、その時のために私たちもお金を準備しておく必要はあると思います。

その時に、親のお金が使えるとは限らないからです。
親の銀行口座が動かせない状態になっていることも考えられます。

カードの暗証番号などがわかっていれば、お金は引き出せるかもしれません。
でも、わからなければ、親の死後は解約などの手続きが煩雑で時間がかかることもあります。
保険金の受取人に自分がなっていたとしても、保険金が受け取れるまでも時間が必要です。

また、準備していた金額では足りないことだってあり得ます。

そうなると、自分たちのお金を使う必要があります。

親が準備していても、いなくても、親が亡くなるその日に備えて、ある程度の資金の準備は必要だと思います。

縁起でもない話ですが、でも、いつかは必ず来ることです。
その時に慌てないために、準備をしておく必要がある。

そう、義父の葬儀を経験して思ったのでした。

なお、義父のお葬式はとても良いものになったと思います。
葬儀社の人も心を込めてお世話をしてくれました。
どのプランでも、亡き人を大切に見送る気持ちがあればよい式になるのではないでしょうか。