がんばらない暮らし研究所
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映画・ドラマ

人の優しさに涙がとまらない!映画『ホワイトバード はじまりのワンダー』

予告編を見て「見に行きたい」と思っていた映画『ホワイトバード はじまりのワンダー』を見てきました!

泣きました!終盤、涙が止まらなかった。
悲しくて泣いたし、人の優しさにも泣けた。

今年見た映画で一番心を打った映画でした。

優しい気持ちになりたい方、泣きたい方、ヒューマンドラマが好きな方には絶対おすすめ。

どんなストーリー?

この『ホワイトバード はじまりのワンダー』は 映画『ワンダー 君は太陽』のアナザーストーリーです。

ワンダーで主人公をいじめて学校を退学になったジュリアン。
『ホワイトバード はじまりのワンダー』はジュリアンのおばあちゃん・サラが主人公です。

学校を退学になり、別の学校へ転入したジュリアンですが、新しい学校にはなじめていません。

「前の学校をやめてからうまくいっていない」というジュリアン。

「あなたはやめたんじゃない。いじめをして退学になったの。その体験からあなたは何を学んだの」とおばあちゃのサラは聞きます。

「ふつうであること。意地悪もせず、親切にもせず。人と深くかかわらない」

そんな言葉を聞いたことで、サラは自分の若いころの話を聞かせることにしました。
そうして、サラの壮絶な体験のストーリーが始まります。

サラはジュリアンと同じ年の頃、フランスの小さな村で暮らしていました。
当時は、第二次世界大戦中。フランスにもナチスドイツが進行してきました。

サラの一家はユダヤ人であり、ユダヤ人差別を受けるようになります。
そしてある日、学校に兵隊がやってきて、ユダヤ人の生徒を連行しようとするのですが、サラはクラスメイトの手を借り、なんとか逃げることができました。

そのクラスメイトは、それまで見下してあだ名しかしらなかった男の子でした。

クラスメイトの家族は、サラをかくまってくれます。
サラとクラスメイトとの交流、ユダヤ人迫害が描かれたヒューマンドラマです。

見下していた人こそ、本当に優しい人だった

この時代、ユダヤ人をかくまうということは、かくまった人も危険になります。
もし見つかれば、自分たちも捕まってしまう。
そんな危険を冒してまで、かくまってくれるクラスメイト一家。

潜伏生活の中、サラはそれまで見下していたのに、その彼がとても親切で勇気があり頭も良いことを知ります。

一方で自分があこがれてきた男の子は自分がユダヤ人というだけで、憎悪の感情を向けてきました。

サラはいかに自分に見る目がなかったのか、表面だけでしか人を見ていなかったのかを気づくことになるのですが、学生時代とかそういうことよくありますよね。

人を外見だけで決めつけず、その人の中身を見られるようになったとき、人は少し大人になるのかもしれません。

そうなると、私、まだまだ大人になり切れてないかもしれない。
自分を振り返ってちょっと恥ずかしくなったりしました。

人の優しさに涙がとまらない

途中、潜伏生活をしながらも、クラスメイトと楽しい時間を過ごすサラが描かれています。
ほのぼのして素敵なシーンなのですが、いつか来るであろう悲しい出来事が想像できてしまってみていて息苦しくなりました。

このまま、サラが見つからず戦争が終わってくれれば・・・。
早くこの幸せなシーンのまま映画が終わってほしい。
そんなふうに思いながら見ていましたが、そんなわけもなく悲しい事件は起こるのです。

でも、悲しい中にも人の優しさがあふれていて、その優しさに涙が止まりませんでした。
抑えていた優しさをそっと出す人。
自分が苦しい時、悲しい時に、それでも人にやさしくできる器の広い人。

私だったら、自分を危険にさらしてまで人にやさしくできるだろうか?
逆に、長いものに巻かれろと、迫害する人の方になびいてしまうのではないか?

でもやっぱり、勇気をもって人に親切にできるような人間でありたいですね。

小さな行動が大きな変化をもたらす

映画の中の『小さな行動が大きな変化をもたらす』という言葉が心に残りました。

ちょっとした行動が人を動かしたり、状況を動かすことにつながるんですよね。
大きなことはできないかもしれないけれど、勇気を出して少しの行動を起こせる人になれれば、悪い状況もよくなるきっかけになるのかもしれない。

みんなが親切な行動ができれば、世の中はもっと良くなるかもしれないし、戦争もなくなるのかもしれません。

そんなことを考えされられた『ホワイトバード はじまりのワンダー』でした。
悲しい物語ではあるのですが、とても優しい気持ちになれる映画です。

見終わった後もちょっとよい気分でいられます。

優しい気持ちになりたい方や泣きたい方、戦争について考えたい方にぜひ見ていただきたいです。